ものがたりが始まる

今日の成瀬望

「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」逝きし面影を知りたくなる。

「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか」竹田恒泰 PHP新書
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いま巷で流行っているようなので読んでみた。

「国の本当の価値は経済力や軍事力では決まらない」

経済力以外で、外国からいかに日本が賞賛されているか、
たくさんの例が紹介されている。

皇居に敵を防ぐ堀がなかったとか、
天皇の特殊性も初めてしることが多かったです。

日本のことがもっと知りたくなります。


この本を読んだあとに、
江戸末期から明治初期の日本の庶民を外国人たちが
どんな風に見つめていたかを紹介した本、
渡邉京二の「逝きし世の面影」を読みましたが、
昔の日本人の陽気な気質が詳細に描かれていて、
本当にうつくしく素晴らしく感じました。


「日本はなぜ世界でいちばん〜」の本の
巻末の対談で、ビートたけしが日本人のことを
義理と人情の国の人と言っていました。

「義理と人情」というと、
戦後の大ヒット大衆小説、「夕日と拳銃」檀一雄 角川文庫を思い出す。


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この小説の中には「義理と人情」がギッシリ詰まっていて、
一見古臭いが、だけどとても感動した。
中国大陸のロマンと義理と人情と大志と恋と友情とアクションと、
いろんなものが詰まった大エンターテイメント。


さらに脱線すると、石坂洋二郎とかも僕は好きだったりします。
この人も戦後の「大ヒット大衆小説」を書いていた人。
ヒットソングにもなった「青い山脈」は高校生のときに読んで、
ふつうにおもしろかった。

どっちの作品も、登場人物たちの性格の中に、
底抜けの明るさや楽観、希望といったものが見られる。
逝きし世の面影の日本人たちと、どこか共通するものを感じます。