ものがたりが始まる

今日の成瀬望

梅棹忠夫の言葉「ウメサオタダオ展」

この間、大阪にある国立民族学博物館の特別展
「ウメサオタダオ展」に行って来ました。

特別展では、なかなか味わいのあるスルメのような
言葉がいくつかありました。


コンニャク情報論
世の中に何の役にも立たない情報がたくさんあるのがいい。



ひとつのアドベンチャーがおわったら、つぎのアドベンチャーの計画にとりかかる。
そのときそのときに、全身全霊をあげてあそぶ。



なにもしらないのは、よいこと。
あるきながら本をよみ、よみながらかんがえ、かんがえながらあるく。
これは、たとえ話かと思いきや、梅棹忠夫が実際に、
フィールドワークで海外の様々な場所に文献を持っていって読んだら、
頭に内容がすごくよく入ったそうです。



カード、コンピューターはどちらも「忘却の装置」である。


6月5日(日)放送、NHK教育ETV特集
「暗黒のかなたの光明〜文明学者 梅棹忠夫がみた未来」
も見ました。

「人類の未来」という未発表の本。
その目次には「エネルギーのつぶし方」「世界水洗便所論」
などといった言葉が並んでいました。
番組の内容もおもしろかったですが、
梅棹忠夫の言葉のセンスがキャッチーで面白いと僕は思いました。

梅棹忠夫は、文明は性欲と同じで、人間の業である。
必ず行きつくところまで行ってしまうのを止められない。
ゆきつく先は、破壊だと言っていました。

今度、「文明の生態史観」という代表作も読んでみようと思います。




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