ものがたりが始まる

今日の成瀬望

夢と「育て合う社会」と恋愛。

7月30日(日)


朝、昨日宿泊したI君を十三駅に送っていく。
昨日の仲間で仕事や会社をつくったりできるようになりたい。
楽しい仲間と楽しくホントにずっと人生をすごして
いきたいといったことを昨日の夜に引き続き、再び話す。
夢をもっている人は多いけど、実現できる人は少ない。
26歳にもなって、こんな夢みたいなことを言っている自分が
愚かにも思えるが、そんな夢を話し続けないと、
僕は人生楽しくない。

ぜったいに楽しい人生を送りたいし、
まわりの人にも楽しい人生を送ってほしい。

I君との別れ際には、Iちゃんがつくった農作物を
俺が宣伝したり、Iちゃん農家研修を企画したり、
そんなことが近い将来できるといいねと、
やっぱり夢を話してしまう。

見送りが終わり家に帰って、
「恋愛について、話しました。」
岡本敏子×よしもとばなな イースト・プレスアマゾン)を読了。
男も女も、お互いに育て合わなければ、
日本にいい男も、いい女もいなくなって、
お互いに楽しくなくなるという話に共感。

男と女だけじゃなく、老若男女、みんなが
「育て合う」ことがこれからの時代、大切なんじゃないかなと、
ふと思う。

すべての人が、自分の良いところを世の中に発揮して、
相手にあげて、補い育て合う社会。
協力して、手をとりあって世界をすばらしくしていく時代。
というイメージ。

岡本敏子さんの
「本当にいいご夫婦やいい親子なら、
夫婦でなくてもいいし、親子でなくてもいいのよね。」
という言葉にもハッとさせられた。

この“本当にいい”関係を人といかにつくれるかというのが、
これからの僕の人生の鍵で、同時に世界の行く末を握る鍵だと
勝手に思う。

近ごろ。
昔よりもずっとたくさんの人から、
「なんでも話せるひと」「他の人に話せない話ができる人」
「とても大切な人」「好き」「ありがとう」なんて、
すごく嬉しいことを言ってもらっている。

「“すごい人”よりも“ほっとする人”になりたい」
という、3月11日の地震をきっかけに、
いつも思っている僕のスローガン。
ちょっと実現できてきたのかな。

夕方は、親父と2人で十三駅の韓国料理屋で食事。
就職する気持ちになかなかなれないと言って、
がっかりされる。

夜、恋愛相談の電話がかかってきた。
恋愛って何やろうね?という話をする。
まじめな話をするのもとても楽しい。

異性とまじめな話を楽しくできる人は、
これからモテるんじゃないか、とよく思う。
“相手から上手にもらう”“相手に上手にあげる”
ことができて、お互いの関係を長いスパンで育んでいける人が
モテるんじゃないか。
というか、僕自身がそんな人になりたいと思っている。

岡田斗司夫さんの本を読んで、
これからの時代は「つながり」「拡張家族」という
価値観が大きくなっていくと確信している。
それは「“真の草食系”時代」とも言えるような、
みんなの恋のストライクゾーンが拡散していくような、
「友達以上、恋人未満」のような
グレーゾーンの関係が増えていくような、
なんかそんなイメージの未来を勝手に予測している。


「ロックが死んだなら、それはロックの勝手だろ」
「人にはそれぞれ事情がある」
たしかパンクロックバンド、ブルーハーツ
マーシーの言葉だが、ふと思い出した。
そんなふうに自分の“甘え”を
きちんと抑制できる人間になりたいと、
最近思う。