ものがたりが始まる

今日の成瀬望

9月1日(木)古民家シェアハウスの核となる思想と、ノマド村モラトリアムサミット、生きることのハードルを下げる。

9月1日(木)

6時起床。
午前中、ブログ日記を一気に更新する。
ワードプレスの本をざっと一気に読んでみる。
ワードプレスでホームページを作れるようになりたい。

13時、まーしゃに会いに行く。
いっしょにモラトリアムサミットのホームページを作る予定が、
作業ではなく、古民家シェアハウス構想の思想、根本的なところを
じっくりと話すことに時間をついやした。

モラトリアムサミットは、
大阪中心に都会の友人達といっしょに、
鳥取の古民家や砂丘、星空、海の中で、
自然のリズムに耳をすませて、
自分自身の“生きるリズム”を感じ、
これからの生き方や働き方をスローに語り合うといった
テーマで10月に行う予定。
いなちゃんと進めている古民家シェアハウスプロジェクトの
プレイベントという位置づけである。

同時に、古民家シェアハウスプロジェクトの先にある、
まーしゃやTさんを筆頭に近畿勢の友人達で盛り上がっている
鳥取ノマド村構想(仮)」のキックオフイベントでもある。
古民家シェアハウス生活などをして、生活費を安く、
仲間とより自由に暮らし、仕事や遊びをやりたい
人達が鳥取東部に集まることを目論んでいる。

これら構想の根本に、どんな想いが自分の中にあるのか、
まーしゃとじっくり話した。

たとえば食事。

都会育ちの僕たちは、旬の食べ物が
何かあまり関係のない暮らしをしている。
仕事や遊びに忙しくて、じっくりと料理をしたり、
時間をかけて会話をしながら毎日のご飯を頂くということが
少なくなっていたりする。

古民家に住んで、
おいしい野菜を育てて収穫し、旬のとれたてを食べる。
自分で食料が自給でき、お金で食べ物を買う必要が
ほとんどなくなれば、都会ほど生活費を稼ぐ必要が
なくなり、その分、料理や食事などを
家族や仲間ともっとじっくりできるようになるかもしれない。

ライフスタイルも、
食事や睡眠、家族や友達と会話する時間を
削って働いたり勉強し、将来のために
今をガマンしていた生活が、
古民家暮らしで、もっと
毎日、気持ちのいい暮らし。
料理や、日々の暮らしをよくすること、
いまの自分の気持ちをもっと大切に生活することが
出来るようになるかもしれない。

仕事、働き方も変えられるかもしれない。

生活費の高い都会で、やりたくない仕事をしかたなく
やっていたのが、生活費を抑えることで、
もっとわくわくしながら“働きたいから働く”ことが
できるかもしれない。

そもそも鳥取は都会にくらべて仕事が少なく、
仕事を生み出す人を応援する空気や制度がある。
月に1万円で店を出せるチャレンジショップなどという
制度もあるという。
若い人を応援するムードの高いこの土地で、
お店を出したり、会社やNPOをつくったりと、
「会社につとめる」よりもずっと「働くこと」の原点とも
言える「自分で仕事を生み出す」チカラを身につけるのも
良いだろう。

「生きること」のハードルを変えたい。

家族のため、家のローンのため、自分を犠牲にして働く。
極端を言えば、会社を続けるか、死ぬか、
受験勉強をがまんして大学に行くか、ホームレスになるか。
2択しかない人生を感じている人たちが
世の中にたくさんいる。
生きること。家族と暮らすこと。
そのハードルをもう少し下げる。
人生が2択ではなく、選択肢を増やす。
もっと人がいきいきと生きられる社会にしたい。

「がまんすれば未来は良くなる」ことがなくなった。

“未来”がどんどん頼りなく不安定になってきている
20世紀末から21世紀にかけて。
3月11日の大地震が決定的に
わたしたちの不安定さを増大した。
未来に期待をして、今をガマンして日々を過ごす比率を、
もう少し下げて“毎日の暮らしも楽しみたい”と
感じている人は多いと思う。
極端を言えば、いつ死んでも満足な生き方をしたいと
願う人が増えていくと思う。
かといって、それは刹那的な“今がすべて”
という考え方ではなく、
今日も明日も、10年後も20年後もずっと毎日が
充実した日々であってほしいという感覚。
朝起きて、食べて、好きな人と話して、気持ちよく働き、
恋もたまにして、ぐっすりと眠る。
こんな“生活のベース”を大切にすることが
幸せだと感じる感覚だと思う。

“生活のベース”は、シンプルな暮らし、
生きる根っこ、原点、などという言葉でも表現できる。
毎日の生活をもっと楽しむために、
または、その楽しみを知るために、
鳥取で古民家暮らしを仲間とする。

このあたりが、この古民家シェアハウスやモラトリアムサミット、
ノマド村計画(仮)にも共通する“想い”ではないかと
僕は思う。

まーしゃと話していて、核となる考えは、
だいぶくっきりとしたけど、
実際の企画の進め方、スケジュールなどを話し合うと、
不明な点が多くて、かなりつかれた。

上勝町でのお手紙プロジェクトの初期のころのような、
「がんばってるけど、あまり進まない感じ」を感じる。
上勝で横石社長が言っていた「現場に行くこと」という
言葉が頭の中でこだました。

17時過ぎにまーしゃと別れた。

実はこの日、自分の恋愛のことでも、
ちょっと切ない気分になって疲れていた笑

夜、鳥取に残っているいなちゃんと電話。
いろんなおもしろい人たちと出会っているとのこと。
“人生の高速道路を走っている”ようないなちゃんを見て、
突然、明日から鳥取に行こうかなと思う。
横石社長の「現場」という言葉が頭の中で鳴っているし。

眠る前に、
「コミュニティ・デザイン〜人がつながるしくみをつくる〜」
山崎亮 学芸出版社 を読了。
地元の人たちと一緒に前向きに町づくりをしていく事例が
たくさん紹介されていて面白かった。
町を盛り上げていくこんな仕事、
楽しくないはずないよなーと読みながら思う。





.