未来を生きる君へ「ポール・牧さんの伝言」
このあいだ、持ち物の整理をしていたら、昔の新聞の切り抜きが出てきた。
喜劇役者のポール・牧さんがおそらく朝日新聞に書いた2004年5月23日の記事である。
ポール・牧さんのことは何も知らなかったけど、文章から何か素直なものを感じたのと、最後に書いてある詩が気に入ったので、なんとなく記事を切り抜いて持っていた。
この記事の1年後2005年の4月22日に、なんとポール・牧さんは自宅マンションから飛び降り自殺をしてしまった。
驚いてそれ以来、記事を捨てるタイミングを逃し、今まで持ち続けてきた。
僕以外に、この記事をスクラップしている人が世の中にいない気がして、僕が捨ててしまうと、この記事に書かれていたことは永遠に世の中から失われる気がした。
ファンでも何でもないけど。
ストーリードットjpに家出のすすめを読んで家出した高校生のときの話を書いたとき、最後にこの詩を引用させてもらった。
そしてまた、このブログに記事の写真と文章を掲載することで、やっと僕はこの切り抜きを捨てることが出来そうだ。
最初に考えなければならないことは、苦しんでいる人、悲しんでいる人、病んでいる人に、笑いによって何を提供できるかではないでしょうか。
喜劇を選んだ人に限らず、多くの人にそんな気持ちを持ってほしいという祈りを込めて、拙詩「君へ」の一節を贈ります。
信ずるものが一つあればいい
それが何であってもいい
どんなにささやかでもいい
誰にも知られないくていい
優しさに満ちていればいい
微笑みを誘うものであればいい
考えただけで胸が熱くなればいい
それはやがて君の中で無限の広がりとなるだろう
抱いている夢に直結するだろう
凜然と生きられるだろう
人に優しくなれるだろう
自分自身を好きになるだろう
以上です。
希望だったり、優しさだったり、きれいなものだったり、自分の可能性だったり、僕はたくさんのものを信じている。
と思う。
自分自身と、世界を好きでいたい。